賃貸住宅探しをする上で契約上の最終手続きとなるものが「重要事項説明」です。
言葉のとおり、賃貸契約での重要事項をお部屋探しをしているお客さまに行う物で、ここで契約書に判を押す事で、お部屋が正式にあなたの住処になる、大変重要な手続きです。

重要事項説明では、どうしても日常生活を行っている中では耳にしない言葉が多く出ているので、苦手意識からなんとなく促されるままに契約書に判を押してしまいがちな物ですが、本当に重要な事なので、この記事では、トラブルを未然に防ぐために、できるだけ分かりやすく重要事項説明の意義と、チェックのポイントをご紹介します。

なお、「重要事項説明」は不動産賃貸だけでなく、売買等でも行われる手続きですが、当社不動産管理24は、不動産仲介業者なので、ここので説明は賃貸住宅の契約に関する重要事項説明が中心となります。
あらかじめご了承ください。

不動産仲介で重要事項説明を行えるのは宅建主任者のみです

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重要事項説明がどれだけ大事な物であるかを表すものとして、それを行えるのは、国家資格を持っている人しか行う事が出来ない事が挙げられます。
「宅地建物取引士」、いわゆる「宅建」と呼ばれる国家資格を有する人がそれにあたります。

重要事項説明を受ける際には、有資格者のスタッフが説明の前に「宅地建物取引士証」を提示する決まりとなっています。
国家資格なので、簡単に取れる物ではありませんし、もしルールから逸れた行為を行ってしまうと、最悪、資格剥奪にもつながり得るので、仲介業者としてもミスの許されない重要な仕事となります。

なお、当社不動産管理24では宅建資格者はもちろん、将来的に取得したいと思っているスタッフを随時募集しています。ご興味あるかたは、こちらの問い合わせフォームからお気軽にどうぞ!

大家さんは出来るだけ入居前に自分に有利な契約内容にしたい

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家賃保証会社は取り立て屋? 家賃が支払えなかったらまず連絡を!」の記事でも紹介しているように、実は法律的には賃貸の大家さんより入居者の方が保護が厚く、乱暴な例では、少々家賃の支払いが遅れても、直ちに入居者を退去させる権利はありません。

退去させるには裁判が必要で、なおかつ、公の執行人しか入居者を強制退去させる権利はありません。
賃貸住宅に一度入居した人に退去してもらうのは、大家さんにとっても、大きな負担のかかるものとなります。
よって、不動産自体は大家さんの持ち物ですが、そこに契約して入居している賃借人の方が、ある意味、立場が不利だと言えます。

大家さんはこういったトラブルを避けて、自身の財産である物件を守りつつ経営するため、まず自分の物件に入居する人は出来るだけ金銭的、素行的に安定しているであろう人に厳選し、かつ契約内容を出来る限り自身に有利な物にしておきたいのが本音です。

契約書の力は大きいので、大家さんに著しく有利な内容のものであっても、入居者が納得して判子を押した形ができていれば、その拘束力は大きなものとなります。

ほとんどの仲介業者は大丈夫なはずですが……

仲介手数料最大無料の理由は?」の記事の中でも紹介していますが、不動産仲介業者にとってのお客さまは、お部屋探しをする入居者さまはもちろんですが、そのお部屋のオーナーさま、つまり大家さんも大切なお客さまになります。

どちらも大切なお客様なので、お部屋探しのお客さま、物件オーナーさま双方に良いご縁をお届けするのが基本ですが、中には物件オーナーさまに対する比重を多く置き、お部屋探しのお客さまを騙すような契約を結ばれた事によるトラブルも耳にはします。

ほとんどの仲介業者ではそのような事は無いはずですが、用心するに越した事はありません。
以下、本当に簡単ではありますが、重要事項説明を受けて契約書に判を押す前に、最低限チェックして理解しておくべきポイントをご紹介します。

重要事項説明を受ける上で注意するポイント

 

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「私、こういうの苦手だから……」と聞き流したくなる物ですが、そうしたばかりに、当初思っていたよりも何万、何十万円もお金が出て行く事もありえるので、きちんと契約内容を納得してから判を押してください。ご質問等あれば、LINE、または問い合わせページからいつでもどうぞ!

契約更新料の有無

特に関東でよく目にする、一定期間ごとに契約の「更新料」として家賃とは別に支払う仕組みです。
大阪では更新料無しの自動更新は物件が殆どではありますが、中には家賃の1ヶ月分など、大きな負担をしなければいけないケースもあります。

退去時の連絡と敷金・保証金返却について

退去する旨の連絡時期

よくある契約例として、最低1年以上の入居の約束をすることで、入居後1年以内の退去の場合は、◯ヶ月分の違約金を支払う事項や、1年以上であっても退去前の連絡は◯ヶ月以上前の連絡が必須な事が多いです。
勤め先の都合等で急に引っ越さなければいけない可能性が高いかたは、このような形態の契約は避けるべきでしょう。

収めた保証金・敷金の返却方法

退去時のトラブルや、思い違いによる思わぬ支出になりやすい、保証金・敷金の返却も要チェックです。

「退去時に◯◯万円帰ってくるつもりでいたのに、ハウスクリーニングや想定外の修繕費で殆ど戻ってこないどころか、逆にお金を支払わなければいけない事に……」なトラブル、見聞きしますよね?

管理者の連絡先

例えば、当社不動産管理24の場合は自社グループ管理物件も数多く取り扱っていますが、物件によっては、管理は外部の管理会社、または大家さん自身がされている場合もあります。

入居中に何らかのトラブルが起こったり、聞いてみたいことが合った場合、当社グループの管理物件の場合は、不動産管理24にご連絡いただければ、もちろん対応致しますが、そうでない物件の場合は、外部管理会社や大家さん自身に連絡をされる事で対応いただけます。

いざというときのスムーズな連絡のために、問い合わせ先の確認はしておきましょうね。

大家さんと直接契約する場合は重要事項説明は不要だけど、注意も必要?

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注意しなければいけない点がいくつもある重要事項説明ですが、じつはこれを省略してお部屋に入居する事もできる方法があります。
それは仲介業者を介さず大家さんと直接契約してしまうのです。

近年増えている、インターネット上で大家さん自身が自分で物件の入居者を募集して、契約まで直接行う形態では、契約時の「重要事項説明」は不要となっています。

つまり宅建の有資格者が介在する必要はありませんので、良い方に捉えれば、柔軟かつスピーディーに契約と入居につながりやすいと言えます。極端な話、契約書さえ交わす必要も無いのです。
手続きが少なく、スピーディーに行う事ができるので、メリットが最大限はっきされれば、家賃や設備面でも良い環境になる可能性があるので、とても魅力的な形態ですよね。

ただし、柔軟でスピーディーである裏で、大家さんが一方的に有利な条件を押し付けようとしたり、
きちんとした書面で契約を行っていないばかりに、後々のトラブルの目になるケースも耳にします。

当社不動産管理24は、不動産仲介業なので、どちらかと言えば、そういった形態での入居には否定的な立場となります。
当社が大家さんと入居者さんの間に立つことで、トラブルを最小限に抑え、双方にメリットのあるお部屋探しをお手伝いできると考えています。

もちろん、重要事項説明もお客様が理解し、納得されるまで、きちんとさせて頂きますので、お気軽にどうぞ!