不動産の利回りとは何か。記載していきます。

まずは、売買物件の資料などに、【利回り〇〇%】という表示をされていますが、実際どのような計算がなされているのか、解説致します。


売値に対し、収入の割合がどれだけあるのか。を表しているものになります。単純な計算方法としては、「年間収入÷売買価格」で計算されております。

しかしこの計算方法で表される利回りというのは、【表面利回り】といい、管理費や修繕積立金等の支払い金額を引かずに計算されています。この管理費や修繕積立金を表面利回りから引いた利回り計算を【実質利回り】と言います。

投資物件(オーナーチェンジ)の資料ではこのような記載がされていますが、それ以外の物件には記載されていないことが多いです。それは賃貸向けの物件と、購入後に住むのを目的としている物件で異なります。住む目的の物件でも、購入後に賃貸募集をする事が出来ますし、実際どの程度の賃料で賃貸出来るかを調べることも可能です。


話が逸れてしまいましたが、利回りが高い物件の方が買主に手残りが多い物件になります。となると、「利回りが高い物件=購入」と思われるかもしれませんが、それは早とちりです。

利回りには【表面利回り】・【実質利回り】・【現状利回り】・【想定利回り】というように様々な種類があり、その利回りを示しているのかを確認しなければなりません。

「満室想定利回り20%」という物件があったとします。(一棟マンション・ビル等の場合)

この「満室想定利回り20%」ということは、満室になれば、購入価格の20%が年間の収入になるということです。ここで確認して頂きたいのが、その物件の現状利回りは何%なのか。満室にすれば20%の収入になる、としても現状が5%となるとほとんどの部屋が「空室」であることは容易に想像出来ます。「満室にすればいい」と思うかもしれませんが、それが出来きないからこそ、売りに出すのです。空室を埋め、満室にする過程で経費もかかるでしょう。時間もかかります。それにこのような物件は建築され経年劣化がひどい物件に多いのです。購入した段階で、大規模リフォームを余儀なくされます。

このように利回りの高い物件というのは、何かしらの問題があることがほとんどです。このような物件の取引で瑕疵担保責任免責にするのは止めておきましょう。取り壊すのが目的なら気にしなくていいですが!